興奮
放火
逃亡 でございます。魔王様
屑やな(^~^
さてさて、火災現場からまんまと免れた魔王様。

お次のお宅へご到着でございます
おお~またしても豪邸ですねぇ
魔王様のご近所さんは金持ちが多いのでしょうか?
金持ちのご近所さんは大歓迎です(^0^)

「あら、お客さん?ご機嫌よう」
「ああ、お客さんじゃ」
と!ここの家主はまたしてもスーパーで噂話をしていたおばちゃんズ!
先ほどはご近所さんちでボヤ騒ぎを起こすという最低な印象を残してしまったので
ここで挽回したいですね!

「ねぇ、あなた聞いてくださる?うちの車!イタリアの高級ブランドなのよ~おほほ!」
「ふわぁ、あくびが・・・」
「あ、私も・・・」

が、初っ端からトリプルマイナス(^-^)
仲良くなれる気がしねぇ
ここんちのおばちゃんの特質はきっとブルジョアな感じなんでしょう
家の外観から「高慢ちき」あたりが想像できますね
魔王様がそんなシムと仲良くオシャベリなんてきっつそーw
ここは同居人あたりに間に入ってもらいたいところですが

彼女はこのお宅に来てからずっとテレビを睨み付けており、
魔王様たちに構おうともしません・・・
やはり、魔王様御自ら交流せねば!ガンガンいこうぜ!

「そうじゃ!これ、ご近所さんにおすそわけじゃ!」
「?なんですか、これ」
「うちの料理人がこさえたシチューじゃ!そんじょそこらのモンとは一味違うぞ~?」

「いりません」
「な・・・なんじゃとーー!!?」
「シチューだなんて庶民の方が食べるものでしょう?私達にはふさわしくありませんから」
「庶民じゃと!?この・・・差別主義者が!!!」
な、なんということでしょう!!
またしてもシチューのおすそ分けを拒絶されてしまいました!
しかも何気にスッゴク無礼なことを言われています!!魔王様ショーック!!
贈り物をあげた人間と魔王様との友好度はもちろんマイナス

が、何故かおばちゃんはプラス表示でありました(^-^)
どういう心情やねん
おばちゃんの予想外の反応に少しクスっとしてしまいましたが
魔王様からのせっかくの贈り物を足蹴にするなど言語道断!
今回のことは万死に値しますが、魔王様は博愛主義でいらっしゃるので

魔法対決で優美に決着をお付けあそばされるようでございます。
おばちゃんと(^0^)
「礼儀というものを思い知らせてやろう・・・!」
「軟弱な小娘なんかに負けるもんですか・・・!」
(あら・・・?何で私がこの子と対決しなくちゃいけないのかしら・・・?)
気分だよ気分
魔王様 VS おばちゃん!世紀の魔法対決パート2!!

「闇の毒霧よ 怒れる雨となりて かの者へ降り注げ 【死者の迫轟】ブラッド・レイザー!」
「うっ!」

「天より飛来せし 銀嶺の騎兵よ。
「その眼前に臥す者 全て灰燼と為せ【光の螺旋】シューティング・ブレイズ!」
「ちっ・・・!」

「破滅へと誘う 破却の業よ。
「恐れを知らぬ愚者へ 永久の灼熱を与えよ【地獄の業火】デモンズ・ウェイブ!」
「ぐぬぬ!」

「よし!勝った!」
魔王様大勝利~~~!!ドンドンパフパフ~~
っておいいいい!!!
フルボッコじゃねぇかああああ!!!!
ここのおばちゃん「魔法使い」っつってもただの一市民だから!!!
手加減してあげてえええ!!!
「またしても余の勝ちじゃな・・・!」
「強者は弱者を食い物にし、弱者は強者に這いつくばる・・・これが世の常じゃ。」
「クククク・・・今度はどこに火を放とうかのぉ?」
勝って有頂天になった魔王様。放火ポイントを物色。

と、
「おねえちゃん、何してるの~?」
(子供!?)
「え・・・!?あ、ああ・・・ちと放火を・・・いや!なんでもないぞ~?」
「・・・なんかおねえちゃん、アヤシイね」
「何を言っておるじゃそちは!そうでもないぞ!?・・・アハハ」
大人なんかより数倍鋭い
子供というイキモノに放火を阻止されてしまいました。
魔王様の強大な魔力は彼らの弱い心を不安にさせるのでしょう
(やはり、彼奴らは誤魔化せぬか・・・)
「しょうがないのぉ・・・」

「それでは家じゅうのトイレを破壊しておこう」
どうしてそうなった
----------------------------
「そら、逃げろ~~」

「あ~~!おい!おまっ!!ちょ!待てよっ!!」

「ここまで来れば、もう大丈夫じゃ」
「・・・そうだな」
「いやぁ、愉快じゃったのぉ」
「愉快、じゃねェだろ!!何楽しがってンだよ!」

「人ンち放火するとか!ヤバイだろ!!」
「はて?何のことじゃ?」
「わざとらしくとぼけンじゃねェ!!
「てかどうやって放火したンだオイ!!おかしいだろ!色々と!」
「魔法で、じゃが?」
「まーたそういうのかよ・・・ふざけンのも大概にしろよ・・・」
「・・・ふざける?余が?」
「~~~~!」

「ふざけてンだろうが!何が魔法だ!馬鹿みたいなこと言いやがって!」
「馬鹿みたいとは、また随分な言いぐさじゃのぉ」
「だってそォだろ!魔法だの魔王だのバカバカしい!
「ンなことばっか言ってっから、馬鹿みたいな噂流されンだよ!!この馬鹿!!」
「言い訳してねェで、ホントのこと言えよ・・・!」

「・・・言い訳なぞしておらぬが?」
「・・・おまえ!」
「そちは見ておらなんだか?余が杖を振るって火を放ったところを」
「すべて本当のことじゃ」
「・・・」

「我らは、遠いの」
「・・・えっ?」
「見るものが違うだけでこれほどまで違うのだな」
「同じところにいるのに・・・」
「・・・アヤ?お前・・・」
「サイよ」
「へっ!?」

「まだあそこに一軒家があるぞ。ご近所訪問再開じゃ」
「あ、ああ・・・」

「もう遅いからここが最後となろう。ああ、疲れたの」
「余は疲れてたまらないから、最後はそちだけで行くがいい。頼んだぞ」
「・・・わかった」


BBBB...
「ハーイどなたですかー?」

「・・・スイマセン。近所に住ンでるモンっす」
「え?ご近所さんですか?どうも・・・」
「シチュー作りすぎちゃったンでェー、おすそ分けを・・・」
「わぁ、ありがとうございますー」

「あ、タッパとか別に返さなくていっす。・・・ウチちょっと町はずれにあって遠いんで」
「そ、そうですかー・・・」
「ん?町はずれ・・・?町はずれってもしかして・・・」
「「あの家」ですか~!?」
「ゲッ・・・!「あの家」ってくらい有名なのかよ。うちって・・・」

「ええ!そりゃもう有名ですよ!俺、あ、イヤ・・・僕の周りの人、みんな知ってます!」
「魔物なンか住ンでねェよ!?」
「アハハ!あんな噂信じてませんって」
「この街の人はみんな怪談話が好きだから、そんな噂が出回ったんでしょうね」
「・・・迷惑な話だぜ!」
「ホントですね・・・w」

「・・・そういえば自己紹介がまだでしたね!僕、トム・グリーンと言います」
「サイだ。お前は話がわかるヤツみたいで安心したぜ」
「ご近所さんですから」
「そうか」

「じゃ、とりあえずお前の回り100人くらいに
「「あの家は厨二病が住んでる」って言いふらしといてくれ。今日中にな」
「えっ、ええー!?」

「あのっ!今日中って・・・ちょっとそれは・・・!」
「頼んだぞー」

「・・・なんじゃ、随分話し込んでおったの」
「・・・別に話し込ンでねェよ。ホラ、もう帰るぞ。風さみィ」

「なんて強引なんだ・・・今日中に100人なんて・・・」
「・・・」

「でも、結構普通の人なんだなー」

「・・・トム?」
「あっ、ゴメン。うるさかった?」

「いや・・・客人か?」
「ご近所さんがおすそ分けくれたんだ。シチューだって」
「ほう」

「それがさ、そのご近所さんってのが「あの家」の人だったよ!」
「あの家・・・?」
「ほらー!アレだよ!アレ!エリクサーの!」
「ああ」
「案外フツーの人でびっくりしたよ!もっと怖そうな人かと思ってたー!」
「あ、おすそ分けのシチュー食べよ?ゴハンまだだよね?」
「ああ」
「・・・」

「・・・あの家の住民からもらったシチューか・・・」
「ん?」

「・・・何か入ってないといいが」
「イヤなこと言うなよ・・・」
・
・
・

「余ったな」
「・・・」
「まさか一皿しか貰い手がねェとは・・・こりゃちょっとたいへんだぜ」

「・・・別にたいした量ではないぞ」
「いやいやたいした量だよこれ?
「寝かせると美味くなるとはいっても、そんなに保存効かねェしなァ・・・」
「やっぱ処分すっか・・・?」
「駄目じゃ」

「は?ダメって・・・こんなん、食いきれねェから片すしかねェだろ」
「嫌じゃ!」
「イヤって・・・」

「おまえさァ・・・」

「捨てるなんて絶対嫌じゃ!全部食べる!」
「ちょっ・・・オイ・・・」

「余が食べたいのじゃ!
「食べたくないのなら、そちは食べなければいいだろう!」

「・・・なーにヤケクソになってンだよ」

「・・・やけくそになど、なっていない」
「なってンだろうが」
「なっていない!」
「・・・」
「一人で無茶すンなっつーの」

「助っ人はよォ、ここにいンぜ?」


ヒトは弱く、愚かなモノだ。
畏怖なるモノの存在をひた隠し、見ようすらしない。
だけど
弱く、やさしい彼女に
近づきたい
そう言ったら、笑うだろうか
To Be Continued…
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