2012年4月28日土曜日
【ラベンダー×カモミール】 コイハヤマイ 【後編 R-18】
「おい、カモミール!」
「ん、マオ・・・?」
「お前何してんだよ!
「何かあったと思って心配しただろ」
「・・・あー!ごめん。
「ラベンダーからメールきてたみたいで」
「は?メール・・・?」
「なんだよ・・・それ・・・」
「くそっ!イチャコラしやがって・・・
「俺にも見せろ!」
「やだよ」
「うっさい、見せろ!」
「あーあ、カノジョもちってのはこれだからイヤなんだよ・・・」
「えっ・・・・・?
「なんだ、これ・・・」
「『ラベンダー』からのメール・・・
「36件って・・・・・」
「ああ、もう報告する時間すぎてたからなー」
「・・・報、告?」
「誰かと会うときは毎回報告してるんだ。
「写真つきで」
「な・・・!」
「まぁ、もちろん事前に誰と会うかは言っておくけど
「その方が、ラベンダーも安心するからね」
「ほかにもさぁ
「メールは即レスが基本とか、毎日5分でもいいから会いに行くとか、
「他の人のことを視界に入れないとか・・・あ、考えてもいけないんだった!」
「ラベンダーはすぐにやきもち妬いちゃうから
「ほんと、こまっちゃうよ!」
「ま、そういうところがかわいいんだけどね」
「・・・・っ」
「そういうのってずっと、か・・・・・?ずっとあったのか?
「付き合ってから、ずっと・・・・?」
「え・・・うーん・・・」
(細かい注文が多くなったのは、マオと会ってからだけど・・・)
(そんなことは言えないしなぁ・・・・)
「そうだね」
「・・・何だよそれ・・・・」
「おかしいだろ!」
「えっ?」
「束縛きつすぎだろ・・・!
「恋人同士だからって・・・そこまでやる必要あんのか!?」
「でも、そのほうが安心するし・・・」
「安心・・・!?違う!!
「お前のこと、信じてないだけだ!」
「誰かと会うたびにいちいち証拠写真撮って報告して!
「他のやつのことは見るな、考えるな、なんて・・・おかしいじゃねぇか!
「なんで普通に受け入れてんだよ!」
「こんなの、おかしい・・・!
「異常、だ・・・・」
(・・・異常?おかしい?)
「そんな女、別れちまえ!!
「別れちまえよ!!カモミール!!!」
「・・・・?」
(たしかに、男同士でつきあうのはおかしいことかもしれないけど
(異常だなんて・・・・・・)
(・・・!)
(ああ・・・そっか。マオ、俺のこと心配して・・・)
(イイヤツなんだよなぁ
(こいつ・・・)
(俺は、自分のことばっかりなのに・・・・)
マオは、こいつは、イイヤツだから
ノロケばなしもなんだかんだで付き合ってくれるし、
自分がおかしいと思ったことは、ちゃんと言って怒ってくれる
痛いところも、ちゃんとごまかさないで言ってくれるんだ
(でも、俺は・・・まだ醜くも嘘をついている)
きっとこのままだと
今度はマオを傷つけてしまう
もう
誰も傷つけたくない・・・
「あのさ、マオ・・・
「俺、マオに言ってなかったこと、あんだよね・・・」
「・・・な、なんだよ?
「お前、『ラベンダー』になんかされてんのか!?」
「ちがうよ」
「・・・」
「あの・・・あのさ・・・ラベンダーって実は男なんだ。」
「・・・は?」
「な、んだよそれ・・・何の話だよ・・・・」
「だから・・・!俺、男と付き合ってんだよ・・・!」
「・・・・は?」
「・・・何、それ・・・・」
(あ・・・・・・)
(やばい・・・なんか・・・・)
(言わない方がよかった・・・かも・・・・)
「え、と・・・なんつーか・・・・・」
「もともとそっちのケがあったわけじゃなくて!
「好きになったのが男だったっていうか・・・
「たまたま・・・・みたいな・・・・?」
「だから、マオは安心していいから・・・」
「・・・ざっけんなよ」
「えっ・・・・?」
「ふざけんなよ!なんだよそれ!
「・・・意味わかんねぇよ!!!!」
「マオ・・・」
「ふざけてなんかない・・・・
「本当に好きなんだ・・・ラベンダーのこと・・・真剣なんだよ」
「そんな・・・お前っ・・・!」
「きっと意味、わかんないと・・・思う・・・・
「俺も・・・わからないんだ・・・」
「・・・ごめん」
「っ・・・・」
「ごめんって・・・お前・・・・!」
「なんなんだよ!!どうして・・・・・!」
「・・・・ごめん」
(気持ちわるい、よな・・・
(友達が突然・・・こんな・・・・・)
「俺は・・・・!」
「俺は、お前がずっとノーマルだからと思って・・・!
「ガマンして・・・!ちゃんと友達でいようって思って・・・
「なのに・・・・お前は・・・・」
「俺がどれだけお前のこと大事にしてきたと思ってんだよ!!!」
「えっ・・・?」
マ、オ・・・?
・・・なに、言って・・・
「・・・なんで俺じゃないわけ・・・・?」
「男がいいんなら俺だっていいだろ」
「・・・!」
「マ、マオ・・・・!?何すんだよお前!」
「何って・・・見てわかんないわけ?この状況で」
「嘘だろ・・・・?冗談は、やめろよ!」
「嘘・・・?
「冗談・・・?」
「嘘だって、冗談だって言いたくなんかねぇよ・・・」
「でも、言わなきゃ
「お前のそばにいられないだろ・・・?」
「マオ・・・」
「どうしてくれんだよ・・・俺をこんな風にして・・・・」
「お前が責任とれよ」
「なっ・・・・」
「お前のせいだ・・・」
「マ、マオ!やめ・・・」
「嫌だ・・・!やめろ!離せ!」
「嫌だ!やだ・・・!」
「ラベンダー・・・・・・!」
「何やってんの?」
「ら・・・ラベンダー・・・・!」
「あんたは・・・あの時の・・・・」
「・・・・」
「・・・はっ。そういうことかよ・・・」
「そう。私がこの子の彼氏。恋人のラベンダー。
「君は・・・この子に何してるの・・・?」
「別に?」
「ただバカみたいにノロケてるこいつを
「からかっただけに決まってんじゃん
「てか、何マジになっちゃってんの?バッカみてぇ」
「うん。そう。私は馬鹿だよ?
「でも、たぶん、君はもっと馬鹿だと思うな。」
「はぁ!?」
「だって、まだそんなところで愚図愚図しているんだもの。
「もうカモミールに用はないよね?」
「だったら・・・」
「失せろ」
「っ・・・・!」
「・・・・なんだよ・・・・・」
「俺は、悪者かよ・・・・」
「あっ!
「マオ・・・・!」
「マオ!・・・待って・・・!」
(このままここで別れちゃいけない・・・!
(このままだときっと俺達・・・
(もう前みたいな関係には・・・・!)
「・・・どこへ・・・
「マオ!マっ・・・・!」
「あっ・・・・!」
「痛・・・・痛いよラベンダー・・・・!」
(すごい力・・・・
(びくとも動かない・・・動けない・・・・)
「離して・・・」
「ラベ・・・」
「!」
(なんて、目だ・・・・)
(・・・こわい・・・・)
(ラベンダーをこわいと思うだなんて・・・)
「来て。」
「えっ・・・どこ、へ・・・?」
「いいから。」
「・・・・」
「わかっ、た・・・」
「・・・ラベンダー・・・・」
「なんで・・・なんで・・・こんな、こと・・・」
「なんで?」
「そんなの決まってるじゃない。
「浮気したから。」
「カモミールが浮気したからだよ?」
「ちが・・・浮気だなんて・・・!」
「じゃあ何なのあれは?
「カモミールに触っていたあの厭らしい・・・!」
「ラベンダー・・・」
「最初からこうしておけばよかった・・・
「部屋に監禁して縛り付けて
「毎日毎日愛し合うの。」
「こんな風に・・・・」
「あっ・・・!ら、ラベンダー・・・!」
「調教して、調教して、調教して、調教して
「私だけにしか感じないようにしてあげる。」
「カモミールは私だけを感じていればいいの。
「私だけ。私だけ。私だけを!」
「ふ、あ・・・、ん・・・うう・・・・」
「ああ、やっぱりそうだ・・・
「カモミールってばこういうの好きなんだね?
「ほら、もうこんなにだらしなく滴ってきてるよ?気持ちいいんだね?」
「あはっ」
「淫乱な体。」
「そんな・・・」
「ねぇ、カモミール。
「私がどうしてあんな場所にいたかわかる?」
「おかしいよね?
「タイミング、良すぎだよね?」
「え・・・?」
「実はずっとそばにいたの。」
「店の近くでね、カモミールのこと監視してたんだよ。」
「なっ・・・ラベンダー・・・・!」
「君の携帯電話はGPS機能がちゃんとあるから
「そんなことしなくてもいいんだけど、カモミールのこと、心配で・・・・」
「そしたら案の定、
「声がきこえてきたよ・・・君とあの子が・・・・・!」
「ふふっ・・・あはっ・・・あはは・・・あぁ・・・・」
「私はね、いつもそうやってカモミールのあとをつけてたんだよ。」
「そう・・・だったんだ・・・・」
「ふふっ ほぅら、そうやってまた受け入れる。」
「カモミールは、あの子とのことがあってから
「より私のいうことをきいてくれるようになったよね。」
「罪悪感?優しさ?カモミールは本当に私に優しいよね。」
「その罪悪感を煽っているのは私なのに。」
「私はカモミールを縛るためならどんなことでもするよ?
「君の罪悪感も、優しさも
「ぜんぶぜんぶ君を縛るための鎖。」
「だから・・・私からは、逃げられない。」
「逃がさないよ・・・!カモミール。」
「ら、ラベンダー・・・・」
「・・・・あの子とも、こんなことしたの?」
「違・・・!違うよ!何もされてない!」
「マオは・・・ちが・・・・!」
「ふ、ぁ・・・!」
「あの子にもここ、触られた?」
「あ・・・!そこは、や・・・!あっ・・・」
「ああっ!ラ、ラベンダー・・・!
「やだ・・・!そんな、強く、吸・・・・!」
「ああっ!ン、あ、あぁ・・・・・っ!」
「あ・・・は、ぁ・・・・・」
「いい声だね。カモミール・・・
「すごくえっちで、やらしい。」
「ああ・・でもやっぱり声だけじゃ満足できない。」
「カモミールの顔が見たい。
「私はカモミールの泣き顔が見たいよ。」
「せっかく目隠ししてあげたのに、ごめんね?」
「でも、もっと啼かせてあげるから・・・・」
「・・・ラベンダー・・・・」
「ちがうよ・・・ラベンダー・・・
「ちがうんだ・・・ちがう・・・・・・・」
「俺はマオになんか、なにもされてない・・・
「だって俺はラベンダーが・・・ラベンダーじゃなきゃ・・・・!」
「信じて・・・・」
「・・・」
「わかってるよ・・・?」
「え・・・・?」
「本当は全部わかってるの。違うんだって・・・・
「だって、カモミールは
「私に対して嘘を言ったことなんて、ないから」
「でも、だめなの。私。」
「こうしないと・・・・」
「壊れそう・・・・」
「ラベンダー・・・」
「ああ、カモミール・・・いた・・・痛くない・・・・・?」
「ん・・・う・・・だ、だいじょう・・・ぶ・・・」
「そっか・・・よかった・・・」
「怖かったね?びっくりしたね?」
「でも大丈夫だよ・・・
「私が全部消毒してあげるから・・・・・」
「ラベンダーぁ・・・」
「うん・・・来て・・・消毒、して・・・」
「カモミール!カモミール・・・っ!」
「ラ、ラベ、ンダー・・・あっ、あっ、あ・・・・ん、あぁ・・・!」
「愛してる。愛してるよ。カモミール・・・!」
「ずっとこうしていられればいいのに・・・
「ずっとこうして愛し合って・・・」
「ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと・・・・」
「ああっ・・・あっ、あぁ・・・・・」
「ラベンダー・・・俺も・・・俺も、だよ・・・」
「ずっとこうしていたい・・・・」
余裕のないラベンダー
俺のために・・・
俺だけの・・・・・
うれしい・・・
ラベンダーが異常?病気?重い?
・・・・そんなこと、一度も思ったことない
嫉妬されれば嫉妬されるほど嬉しい
ぐしゃぐしゃに束縛されればされるほど
ラベンダーを感じられて
本当に気持ちがいい・・・
束縛されて心地いいだなんて
ああ、きっと
俺も病気なんだ
恋という病気
「・・・ごめんね、カモミール・・・」
「え・・・?」
「手錠、痛かったでしょ?
「ごめんね・・・」
「ごめんね。ごめんね。ごめ・・・」
「・・・」
「俺こそごめん・・・」
「・・・カモミール?」
「俺・・・マオにラベンダーのこと話したんだ。
「ほんとのこと、ぜんぶ」
「!」
「・・・そしたら・・・・」
「俺、俺・・・まさかあんなことになるなんて
「全然思ってなくて・・・
「でも、たぶん・・・俺が軽率だったから・・・・だから・・・」
「カモミール・・・・・」
「そんなことないよ。
「カモミールは悪くないよ。」
「・・・突然のことだったんだよね?」
「うん・・・・」
「すごく・・・嫌だった・・・・・!」
「俺・・・・もうラベンダーじゃないと嫌なんだ・・・!」
「ラベンダー以外考えられない・・・・」
「わかってる。」
「でも・・・ちゃんとマオとは話、つけた方がいいと思う・・・
「このままじゃ、きっとだめだ・・・」
「だから・・・・・・」
「・・・・」
「マオと話、してきてもいい・・・?」
「・・・うん」
「いいよ・・・?ちゃんと話、してきな?」
「ありがとう。ラベンダー・・・」
「そのかわり、話終わったら、またえっちしよ?」
「ええー!?」
「今度はもっとゆっくり、一日中、ね?」
「な、何言ってんだよ!」
「さっきしたばっかなのに・・・・!
「もう・・・!ラベンダーったら・・・」
全然足りないよ。
もっともっとカモミールを感じたい。
だって・・・
してるときの君は
私だけの特別だから・・・
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