2012年4月28日土曜日
【ラベンダー×カモミール】 I am drowned to you 【R-18】
マオと話をするために
俺はいま、都会行きの電車に乗っている
だけど・・・
「私と一緒に行くの、そんなに嫌?」
「え・・・いや、別にそういうわけじゃないけど・・・」
なぜか・・・
ラベンダーがついてくることになってしまった
(なんだかなぁ・・・
(この状況って、よく考えたらすっごい非常識だよなぁ・・・
(でも・・・ラベンダーに来なくていい、なんて言えないし・・・)
「うわ・・・!」
「すっごい人、入ってきた・・・!さすが都会行き車両・・・」
「カモミールは満員電車ってあんまり乗ったことないの?」
「電車自体ほとんど乗ったことないよ
「とくに都会行きの電車なんて、マオに会うために何回か乗った程度だし・・・」
「・・・ふぅん・・・・」
(こんなに混んでたんじゃ身動きとれないじゃん・・・)
(あ、でもラベンダーが俺の前で壁になってくれてる・・・)
やさしいなぁ
ラベンダーは
俺にすっごいやさしいんだ・・・
「ありがと、ラベンダー・・・」
「全然いいよ?こんなことくらい。」
「私も楽しませてもらうし、ね?」
「えっ・・・」
「あっ・・・・!」
(うそ・・・ラベンダーの手が・・・!)
「ふふっ 相変わらず敏感サンだね?カモミール。」
「ど・・・どうして・・・ひゃっ・・・!」
「どうしてって、ただ握ってるだけじゃない。
「ただ握ってるだけ。反応しちゃうカモミールが悪いんだよ?」
「そ、そんな・・・っ・・・!」
「こんなとこで・・・!やだよ・・・!」
「えー?でも、おかしいなぁ?カモミールのお○んちん、
「おっきくなってきてるよ?ハチミツだってこんなにいっぱい出て・・・
「あはっ べとべとだ。」
「うぅっ・・・・ぁっ・・・・!」
「あーだめだめ ちゃんと声押し殺さないと・・・みんな見てるよ?
「ほらほらちゃんと普通の顔して?」
「ん・・・う・・・・」
「それともここでイッちゃおっか?
「みんなに見せてあげよう?カモミールのイき顔・・・」
「やっ・・・やだ・・・ぁ」
「あははっ カモミールってば本当にかわいい・・・!
「もっともっと手で犯してあげたくなっちゃうよ。」
「ふ、・・・ぁっ・・・」
・・・苦しい・・・
ラベンダーの手・・・あったかくて・・・
イッちゃいそうだ・・・
(やだ・・・!いやだよ・・・こんなところで・・・!)
「ラベンダーぁ・・・・
「俺はラベンダーにしか見られたくないよ・・・
「ラベンダーのものだから・・・だから・・・」
「・・・何、してんだよ・・・・」
「えっ・・・」
「お前・・・何でこんな・・・・っこんな奴と・・・・!」
あ・・・・
「・・・マオ・・・・」
「・・・・ごめん」
「何でお前が謝んだよ・・・」
「悪いのはこいつだろ!!全部全部こいつの!こいつのせいだ・・・!」
「マオ・・・それ、は・・・」
「カモミールに何してくれてんだよ!!!
「あんな・・・痴漢まがいの・・・・!」
「ざけんなよ!!お前、最低だよ!最低の屑野郎だ!!」
「・・・」
「『友達』の君には関係ないんじゃない?」
「な・・・!」
「カモミールと私は恋人。
「彼を悦ばせることができるのは私だけなんだから。指図される覚えはないよ?」
「君は無関係なんだからね。」
「・・・っ!」
「ラベンダーそんな言い方・・・・」
「だって本当のことだから。」
「でも・・・」
「ねぇ、カモミール。線引きはきちんとしておいた方がいいんだよ。
「じゃないと、こういう輩はつけあがるからね。」
「何だよソレ・・・」
「つけあがってんのはあんただろ・・・?
「ちょっとカモミールに気に入られたからって・・・」
「俺の方がずっと一緒にいたのに・・・!」
「マオ・・・?」
「・・・何でお前もそいつを否定しないんだよ・・・
「あんな目に遭ってたっていうのに・・・」
「なんでそんな普通に接することができんだよ・・・!
「なんでそいつを受け入れることができるんだよ!!」
「・・・・異常だよ!お前たちは・・・・!」
「・・・」
(マオ・・・・)
「ごめんラベンダー、ちょっとマオと二人きりにさせてくれる?」
「えっ・・・カモミール・・・」
「マオときちんと話したいんだ・・・だから、先に家に帰ってて・・・?」
「そんな・・・!」
「こんな子とカモミールをふたりっきりになんかできない!」
「俺のこと・・・待ってて
「信じて待っててよ」
「・・・」
「・・・わかった・・・・・・信じて待ってる」
「・・・」
「あのさ、マオ・・・」
「・・・・」
「ごめん・・・」
「何が」
「えっと・・・
「・・・・いろいろ」
「は?」
「俺、わかんなくて・・・マオが俺のこと・・・思ってたなんて知らなくて・・・
「きっと、ずっと無神経なことしてたと思う。だから・・・」
「無神経?・・・何ソレ?そういう覚えでもあんの?」
「え・・・いや・・・わかんないけど・・・たぶん・・・」
「はぁ?」
「お前、身に覚えのないことで謝ってんの?
「バッカじゃねぇの」
「・・・・」
「俺、ばかだよ」
「だから全然わからなかった・・・」
「でも、マオが俺のこと大切にしてくれてたっていうのは
「わかってる。わかってたよ?」
(マオは、お調子者で俺のことからかってばかりだったけど
(俺の話をちゃんと聞いてくれて
(俺のこと、心配してくれて・・・本当に、大切な友達だ・・・
(だから、ちゃんと伝えたい・・・)
「ありがとう」
「俺のこと、想っててくれて、大事にしてくれて」
「その気持ちには応えられないけど・・・・俺、ホントにうれしいよ・・・・」
「カモミール・・・」
「・・・・」
「・・・そうだよな。お前はそういうやつだよな・・・」
「俺はお前のそういうところが・・・」
「そういうところが・・・ムカつくんだよ・・・・!」
「え・・・・?」
「なにが「ありがとう」だよ!なにが「わかってる」だよ!」
「全然わかってないくせにわかったようなクチきいて・・・!
「お前に何がわかるんだよ!!!」
「・・・マ、オ・・・・」
「なぁ、カモミール」
「お前はさぁ、他人に必要とされたいんだろ?
「だから優しいんだよな?」
「人に優しくしとけば自分は傷つかないもんなぁ?」
「そんな・・・!俺、別にそんな、こと・・・!」
「あの関係だってそうなんだろ?自分を求めてくれるから応えている」
「そういうのってなんて言うかわかるか?
「依存だよ。依存!
「恋愛感情なんかじゃない。お前があいつに抱いてる思いは執着だ。」
「・・・!」
「どうせ「自分がいなきゃあいつはダメになってしまう」とか思ってんだろ?
「はっ!笑わせんなよ!」
「あんな異常な・・・・!
「「嫌」のひとつも言えないような関係!」
「狂ってるよ」
「マオ・・・俺、そんな・・・・」
「ご、めん・・・・」
「・・・は?」
「そう、なのかな・・・・俺、そういう風に思っちゃってたのかな・・・」
「俺、俺・・・・」
「なんで謝るわけ?」
「えっ・・・」
「・・・こんなに言ってるのに、どうして怒んねぇんだよ・・・・」
「なんでこんなときまで俺を傷つけないよう自分を曲げんだよ!!!」
「・・・っ」
「お前が中途半端に優しいから、俺は・・・こんな・・・・!」
「お前のせいだよ!!
「くそっ!!!」
「応えられもしないくせに優しくなんかすんなよ・・・!」
「マ、オ・・・・」
「もう、俺に顔みせんな・・・」
「お前の顔なんて二度と見たくねぇよ・・・・・!」
「ただいまー!」
「!!」
「おかえりなさい!カモミール!
「大丈夫!?あの子に変なことされなかった・・・!?」
「あはは 変なことってなんだよー?」
「だって・・・!」
「もう、ラベンダーは心配性だなぁ」
「話してきたんだよね・・・?どう、だった?」
「うん、えっーと」
「失敗、しちゃった!」
「えっ・・・」
「わかってもらいたかったんだけど・・・やっぱり、なかなか・・・ね・・・?
「難しいよね・・・へへへ!」
「カモミール・・・」
「しょうがないよ。こういうのは!しょうがない。しょうがない」
「ねぇ、ラベンダー!今日、これからどうしよっか!
「時間、あまっちゃったなー!」
「せっかく都会に行ったんだからもっと遊んでくればよかったね!」
「あ、もしだったらもっかい行っちゃう?なーんて!」
「ねぇ、カモミール」
「ん?なぁに?」
「無理に笑わないで」
「・・・っ!」
「あ・・・そん、な・・・・・」
「我慢、しないで?」
「もっと甘えていいよ。
「もっと私によりかかって?」
「私が、いるよ。
「私はずっとカモミールのそばにいるよ。」
「だから・・・・」
「ちが・・・俺、別にガマンなんか・・・・」
「ただ、マオとちょっと・・・いきちがっちゃって・・・・」
「わかってほしい、っていうのは
「おこがましいことだってわかってるんだけど・・・
「あいつは、友達、だから・・・」
「わかってほしかった、んだよなぁ・・・・」
「でも・・・できなくて」
「結局、マオのこと、もっと傷つけた・・・・・」
「俺・・・最低だよ・・・!最低だ・・・」
(どうして、俺は・・・こうなんだろう・・・・どうして・・・どうして・・・・
(わからないよ・・・・
(ただ、わかってほしかっただけなのに・・・・)
「もう、わかんなくなっちゃったよ・・・」
「なにが正解でなにがダメなのか・・・
「どうすればいいのかどうしたらいいのか・・・わかんない・・・」
「俺達の関係って・・・依存なの?
「恋愛感情なんかじゃなくって・・・まやかしなの・・・?執着、なの・・・?」
「もう、頭のなかがグチャグチャ・・・」
「こんな俺、もう、嫌だ・・・・やだ・・・・」
「いいんだよ」
「えっ・・・?」
「それでいいの。
「おかしくてもダメでも依存でも異常でもいいじゃない。」
「カモミールはカモミールでいいんだよ。」
「ラベンダー・・・」
「カモミールはね、やさしすぎるよ。」
「他の人なんかのことで傷つく必要なんてないのに。
「あの子のことなんか考えなくてもいいのに。」
「でも・・・俺・・・誰も、傷つけたくない・・・」
「傷つけないなんて無理だよ
「優しさだって、時に人を傷つけてしまうんだから」
「・・・」
「苦しまないで・・・カモミール。
「カモミールが苦しんでいるのを見るのは、悲しい・・・」
「私まで苦しくなる・・・」
「なんでもしてあげるよ?
「私はカモミールのためだったらなんだってしてあげる。」
「だから・・・」
「ラベンダー・・・」
「ありがとう・・・ラベンダー。」
「じゃぁ・・・もう一回抱きしめて・・・?
「今度はさっきよりきつく、きつく
「折れちゃうくらい・・・」
「わかった・・・」
どうやったらカモミールの苦しみを取り去ってあげられる?
どうやったらカモミールの悲しみをわかってあげられるんだろう・・・
私達はどうして
わけ隔てられた別箇の個体なのかな
私たちがひとつの交じり合った存在だったら
感覚をすべて享有できるのに
カモミールの怒りも、喜びも、悲しみも、苦しみも、憎しみも
すべてすべて
共に感じられるのに
永遠に一緒にいられるのに・・・・
ああ、
ひとつに なりたい
「んっ、ん、ぁ・・・ン・・・」
「ラベンダーぁ・・・」
「なぁに?カモミール。」
「ラベンダーって麻薬みたい。」
「私が、麻薬?」
「うん。」
「俺の体を、心を夢中にして、虜にしちゃうから・・・・
「もっともっと欲しくなる・・・・
「欲しいよ、ラベンダー・・・」
「ふふっ、それじゃ、カモミールも麻薬だね?」
「えっ、俺が・・・?」
「だって、私はとっくに中毒症状だもの。
「言ったでしょ?いつだって欲しくてたまらないって・・・」
「どれだけ求めても足りないの・・・」
「ラベンダー・・・」
「あっ・・・ン、う、う・・・」
「ラベンダー・・・ラベンダー・・・!」
「好きだよ・・・すき、すき、すき、すき、すき、すきぃ・・・・」
「私もだよ、カモミール。
「私も君が、好きだよ・・・」
「頭がおかしくなるくらい好きで好きで好きで好きで
「胸が張り裂けそう・・・」
「いつもいつもカモミールのことを想いすぎて苦しいの。
「苦しい・・・」
「ラベンダー・・・
「俺もだよ・・・・」
「俺達、おんなじだね・・・」
「うん・・・いっしょだね
「ずっとずっといっしょだよ・・・」
マオの言うとおり、
俺たちの関係は恋なんかではなく
依存なのかもしれない・・・
この想いは
まやかしで・・・異常で・・・・
でも
そんなこと、もうどうでもいい
俺は
俺のすべてを
ラベンダーでいっぱいにしたい
もうラベンダーなしじゃ生きていけないんだ
ラベンダーを知らなかった自分には
もう、戻れない
ずっとずっとラベンダーと堕ちていきたい
どこまでもどこまでも
互いの息で呼吸し合うように
貪るように
憎むように
慈しむように
僕は、君に溺れている
登録:
コメントの投稿
(
Atom
)
0 件のコメント :
コメントを投稿