2012年4月9日月曜日
【ラベンダー×カモミール】 愛しい人 【R-18】
私の顔には
いつも
笑顔が張り付いている
いつの間にか染みついた習慣。
だって
笑っていれば
笑い返してくれるでしょう?
なんて。
ひどく薄っぺらい人間
価値の見いだせない人生
価値の見いだせない自分
いっそこのままひとり
消えてしまえたらいいのにと
何度思ったことだろう
だけど
私は
君と出逢った
明るくて
優しくて
あたたかくて
まぶしくて
君はすぐに
私の特別な存在になった
からっぽで
どうしようもない私を
いつもあたたかく包んでくれて
笑顔にしてくれた。
こんな私に笑顔をむけてくれた
こんな私を 受け入れてくれた
ありがとう。
手を伸ばせば触れられる距離にある
君のあたたかな手。
私を包んで離さないでいてくれる
とっても
しあわせだよ?
しあわせなのに・・・
触れ合えば触れ合うほど
苦しくなるんだ
人の心がみえればいいのに。
そうすれば
こんな風に君を傷つけて
愛情を図るようなことをしなかったかもしれない
言葉を与えず、じわじわと嬲るようなことを・・・
ああ
可哀そうなカモミール。
でも
でもね どうしてだろう
私は君の笑顔が好きなのに
君の笑顔が見たいはずなのに
君の泣き顔に
欲情してる。
「あはっ」
「あはははははははははははははははははははははははは」
「ラベンダー・・・?」
「!」
「ら、べ・・・・・・んっ・・・!」
「っ・・・!
「まっ、ぁっ・・・・」
「好き。」
「好きだよ
「大好きだよカモミール。」
「好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。」
「ラベ、ンダーぁ・・・・・・」
「ごめんね。カモミール。私、いじわるしすぎちゃったね?」
「わざとなの。」
「私、わざと「好き」って言わなかったの。」
「カモミールが不安になるかなぁと思ってわざと。
「カモミールが悲しむの知ってて。カモミールの気持ちを知ってて。
「全部全部わざとやってたの。」
「あはっ」
「な・・・・・
「なんで・・・そんな・・・!」
「私、だめみたい。」
「いつもこうなの。
「好きな人ができると傷つけたくなっちゃう」
「ほんと
「だめな人間だよね。」
私のこと、どこまで赦せる?
どこまで受け入れられる?
どこまで、愛せる?
あいして
「私、私ね、もっともっとカモミールに求めてほしかったの。
「私のこと。もっともっと好きになってほしかったの。
「ああ カモミール。好きだよ。大好き。愛してる。」
「あんないじわるしておきながらこんなこと言うだなんて・・・あはっ。
「最低だよね。」
「カモミールは私のこと優しいっていつも言ってくれるけど
「私はね・・・本当は全然そんな人間じゃないんだよ?」
「もう頭の中で何度も何度も何度も何度も何度もカモミールを犯してる。
「いまだっていつだって
「触れたくて触れたくてたまらないんだ。」
「誰にも渡さない。
「カモミールの全てが欲しい。
「欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。欲しい。欲しい!」
「頭がおかしくなりそう・・・・・・」
自分の中の汚いものがドロドロと渦巻いて
息ができなくなる
そして
否応なしに思い知らされるのだ
自分は本当にどうしようもない人間だと
「軽蔑した?
「ふふっ 軽蔑したよね?
「私はそういう人間なの・・・」
カモミールにはふさわしい人間ではないと
だから・・・
でも
「ごめんね・・・?」
嫌わないで・・・・
「ラベンダー・・・・・」
悲しそうな顔・・・
あの時みたいな、迷子の子供の顔・・・・
そっかぁ・・・
ラベンダーも、俺と同じで 不安なんだね・・・
「いいんだよ」
「え・・・?」
「俺はラベンダーのものなんだから」
「ラベンダーは何してもいいんだ」
「嘘。」
「えっ?」
「そんなの・・・嘘・・・・。」
「嘘じゃないよ」
「だってカモミールは・・・友達多いし・・・みんなから好かれるから・・・
「みんなのもの・・・・だよ」
「ええー!?」
「えっと・・・それは違うよ。
「だって、みんなからの好きと、この好きは違うじゃん・・・」
「・・・みんなの好きも同じ好きかも。」
「いや・・・それはないって・・・」
「わからないじゃない!」
「カモミールのこと知ったら・・・
「みんなカモミールのこと好きになっちゃうよ・・・!」
「そ・・・そうかな?」
「そうだよ!」
「だって・・・私はこんなに好きなのに・・・
「こんなに・・・夢中なのに・・・」
「もうカモミールに夢中なの・・・」
ああもう
反則すぎ・・・!
「カモミール・・・?」
「大丈夫。
「大丈夫だよ」
「俺、ラベンダーのこと知らず知らずに不安にしてたのかな・・・?
「ごめん・・・ごめんね」
「ラベンダー、考えてみて・・・?」
「今、俺がラベンダーのそばにいるのはどうして?
「携帯がおそろいなのはどうして?
「俺がこんなに余裕がないのは・・・どうして?」
「そ、れ・・・は」
「ラベンダーだからだよ
「ラベンダーが好きだから。」
「携帯がおそろいなのはラベンダーだけ
「こんなに夢中になれるのもラベンダーだけ。
「ラベンダーだけなんだよ・・・?」
「もう、俺はラベンダーのもの。
「ラベンダー色に染まってるよ」
「それでも不安?」
「・・・」
「・・・ふあんじゃない・・・・・」
「・・・そっか。」
「いいこ。」
「俺はラベンダーがいいんだよ」
「だから、ラベンダーはラベンダーでいいの。」
「ね?」
「・・・っ・・・」
「・・・ラベンダーは泣き虫さんだね」
「だって・・・」
「こわくて・・・・」
「私はこんなにカモミールのことが好きなのに・・・
「カモミールに好かれなくなったら・・・私・・・・」
「ばかだなぁ
「俺がラベンダーのこと好きじゃなくなるなんて・・・」
「だって・・・・」
ああこの人は
なんでこんなに
俺をときめかせるのが上手なんだろう
(かわいいなぁ・・・)
(ちっちゃい子供みたいだ・・・)
愛おしい
「じゃぁ・・・
「俺をどこにもいけないようにすればいいよ」
「え・・・?」
「・・・痕つけてよ・・・」
「ラベンダーのものだっていうしるし・・・
「俺につけて・・・」
「・・・カモミール」
「刻み付けて・・・?」
不安を溶かしてあげたい
俺はここにいるんだよって教えてあげたい
だから・・・
「・・・もう、青少年だからどうとか
「そういう言い訳なんかいらないから」
ちゃんと 俺をみて
「・・・ちょっと痛いかもしれないけど・・・いい?」
「・・・い、いいよ」
「じゃ、脱いで・・・?」
「・・・・!」
「いっ、痛い・・・!ラ、ラベンダーぁ・・・」
「ちょっ・・・まっ・・・・・・!」
「待たない。」
「う、うぅ・・・急すぎ・・・る、よ・・・」
「つけていいって言ったのはカモミールだよ?」
「そうだけど・・・っ・・・!」
「あぁっ・・・!」
「痛い?」
「ン、んぅ・・・強く、噛みすぎ・・・・・!
「もうちょっと手加減・・・し・・・て・・・・!」
「やだ。」
「な・・・!」
「私のものだから。」
「全部、私のだから
「ちゃーんと名前書いておかなくっちゃぁ・・・」
ああ
だめだ
痛くて
気持ちいい
独占欲
これで、俺はもうラベンダーのもの・・・
俺も・・・
俺もつけたい・・・
「俺も・・・つけて、いい・・・?
「ラベンダーに俺のしるし、つけたい・・・」
ラベンダーに俺の跡を残したい・・・
俺だけの・・・
「うん。つけて。
「カモミールのしるし、いっぱいほしい。」
歯を立てて痛くして?
もうずっとなくならないように・・・
・
・
・
「ねぇ、カモミール」
「なぁに?」
「私たちが出逢ったときのこと、覚えてる?」
「え・・・!う、うん・・・・///」
「最初は、私のことどう思ってた?」
「えっ・・・」
「えっと・・・綺麗な人だなぁって・・・・///」
「私は、面白い人だなぁって思った。」
「ええー!?面白い!?」
「うわ・・・ちょっとショックかも・・・」
「褒めてるんだよ?」
だって・・・
『好きだよ。』
『大好き』
『大好きなんだ。』
(「君が」)
(なんてね。
(そんなの、言えるわけがない・・・)
『あ・・・あの・・・!』
『?』
『俺・・・俺でよければ話ききますよ!』
『・・・え?』
『俺は・・・あなたが何に悩んでるかわからない・・・
『いいアドバイスも、解決策も何も思いつかないかもしれない・・・』
『でも、聞くことならできます!
『なんでも力になります!だから・・・』
『だからっ・・・』
『無理に笑わないで』
笑うな、
なんて言われたのは初めてだったから。
まっすぐで
優しくて
あたたくて
大好きな人
今思えば
あのときから君は・・・
私に、触れていたんだね
だいすきだよ
愛しい人。
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