2014年7月24日木曜日

私の読書感想文「金色のガッシュベルを読んで」




※BLもシムズもなんの関係ないただの自己満足なハイパーウンコタイムです













「金色のガッシュベルを読んで」







私は少年漫画が嫌いだ

熱い友情だとか、強力なライバルだとか、絶体絶命のピンチだとか、世界を救うだとか
そういう言葉を聞くと虫唾が走る

そんなもの、すべてティッシュで丸めて鼻をかんでやりたくなる
馬鹿らしくて仕方がないと思ってしまう

だって、わざわざ大声で叫ばないと出てこない必殺技とか、
ピンチにならないと助けに来ない味方とか、超最強技とか馬鹿らしいじゃないか。
なんなの?え?それかっこいいの?
なにそのカタカナ言葉。かっこいいと思ってるの???wwwwwwプークスクスwwwwww
正義の味方?wwwwwwwwwwwwwあほかよwwwwwwwwwwww
wwwwwwプークスクスwwwwww

私は相当ひねくれている
そういう真っ向勝負の「正義」が大嫌いだ

悪があって正義があって、なんて。世の中そんな単純なものじゃないだろう
主人公が正義だと何故言い切れる?
相手が悪で、敵で、倒さなければならない相手だと何故言い切れるのだ?
自分の方が悪かもしれないじゃないか

自分が正義だと信じて疑わない。その居丈高な「善意」を皆に押し付け、悪意を振りまく。
自分が正しいと信じ切っている奴ほど邪悪で醜悪なものはないじゃないか


じゃあ読むなよ。語るなよ。というはなしだが_____


そんな私がなぜ少年漫画なんて読んでいたのか。

理由はひとつ。ただの暇つぶしだ。
パソコンの調子が悪くて誤作動を起こすので、2日間ほど修復に時間がかかり、パソコンに触れなかった
重度のPC中毒者である私は、パソコンに触れていないと気がくるってしまう
セーフティモードで修復をしている間も
「もしこのまま復帰しなかったらどうしよう」という思いがむくむくと膨れ上がりおかしくなってしまいそうだった

だからとにかく気を紛らわせるしかなかった。
私の気を紛らわせる大役に選ばれたのが「金色のガッシュベル」だったのだ
マンガならなんでもよかった。兄の部屋に30巻ほどそろっていたのでなんとなく手を伸ばしてみた

有名な作品なので内容はだいたいわかると思うが
あらすじはこうだ
モチノキ第二中学校に通う中学二年生の少年・高嶺清麿は、MIT(マサチューセッツ工科大学)の論文さえもたやすく理解してしまう凄まじい頭脳の持ち主だった。しかし、中学進学を期にしてその頭脳が周囲からの嫉妬を生み、清磨はクラスに馴染めず、不登校を繰り返す鬱屈した日々を送っていた。
そんなある日、清麿の家に天真爛漫な謎の少年・ガッシュ・ベルが現れる。彼はイギリスにいる清麿の父・清太郎から「息子の友達になってくれ」と頼まれ、遥々日本までやってきた。ガッシュは過去の記憶を失っており、唯一の所持品は謎の言語で記された赤い本だけ。本に記された呪文を読むと電撃を発する力を持つガッシュを清磨は危険視するが、協力して銀行強盗を撃退したことで打ち解ける。このことを切っ掛けに清磨とクラスメートの関係も改善されるなど、ガッシュの来訪によって清磨の生活は変わり始めた。
やがて清麿とガッシュの前には、ガッシュの赤い本と似た本を携えた敵が次々と現れ、戦いを挑んでくる。実はガッシュは、千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに参加させられた100人の魔物の子の一人だった。戦いが激しくなる中、戦いを強要されていた魔物の少女・コルルと出会ったガッシュは「やさしい王様になってこの戦いを止めさせる」という志を抱き、清磨もその願いを叶えようと決意する
byウィキペディア


要は魔界の王様を決める戦いを主とした
友情とバトルと主人公たちの熱い成長で成り立っているド王道の少年漫画だ

私は馬鹿にしていた。

パンツとシャツ姿のオッサンのような格好で畳に寝転がり、尻をかきながら読んだ
休日にパソコンを触れないのだ。
なんとかしてBL妄想のネタにできないだろうかとボンヤリ考えていたが______

しかし

なんということだろう

なんて、なんて


熱い物語なんだろう
私は気が付いたら涙を流していた

優秀すぎて誰にも理解されず、ひとりぼっちだった主人公:清磨に手を差し伸べ、
何度清磨に突っぱねられても、騙され嘘をつかれても彼のことを信じ、助けようとしてくれたガッシュ。
「清磨は友達だ!」と言い、清磨をいじめていた相手に飛び込むガッシュ。
そんなガッシュの優しさと強さに涙し、

魔界の王を決める戦いに無理やり参加させるために、本来の優しい性格を捻じ曲げられ
敵としてガッシュの前に立ちはだかったコルル。
「普段の優しいコルルに戻って!」と泣きながら戦ったパートナーのしおり

そんな彼らとの戦いを通じて、彼らのために「優しい王様」を目指すガッシュ

自分を救ってくれたガッシュのために、
魔物の子ども同士を否応なく戦わせる悲しい戦いを止めるために
ガッシュ達のいる世界(魔界)を少しでもいい世界にするために
ガッシュと共に戦うことを決意する清磨

ガッシュが、主人公が、仲間が、敵が
生きた等身大の個人なのだ

敵も味方も主人公も、みんなみんな過去や悩みやトラウマを持っている
それぞれの意地や、プライドや、欲望や、希望や、未来のために戦っている
薄っぺらじゃない。それぞれの戦いや人生やパートナーとの関係性にドラマがあり、成長があり、心のふれあいやぶつかりあいがある。

ひとりひとりが主人公で、敵で、味方で、悪で____
その、それぞれがみんな戦って、成長している

それがたまらなく心を熱くさせる。



しかもこの魔物の王を決める戦いのなかでもっとも強い戦法が
「仲間と戦うコンビネーションプレイ」なのもいい

ひとりでは絶対に勝てない凶悪なライバルも、一人のむちゃくちゃな最強技でなぎ倒すのではなく
補助魔法や、連携プレイ、仲間同士の息の合ったコンビネーションで
協力し合って、助け合って、補い合って戦う

攻撃魔法を使えない魔物も、弱虫で戦いから逃げてばかりの魔物も
みんなみんな、役割があって、心があって、感情があって、何かを守るために戦って、何かを得るために戦って____

ひとりひとりがかけがえのない存在なのだと気付かされる
気が付くと涙を流している私・・・・(笑)



魔物の子と本の持ち主であるパートナーの関係性も魅力的だ

体が丈夫でまるで憲法のような技を繰り出す魔物:ウォンレイと
そのパートナー:リィエン
この二人は魔物の王を決める戦いの中で恋に落ちる(もちろんNL)

チャイニーズマフィアの娘であり、怖い父親がいるリィエンは
誰と付き合っても「父親が怖い」という理由で相手に逃げられてしまっていたが
父親を恐れないウォンレイのまっすぐな瞳と、優しい性格に惹かれ、

ウォンレイは魔物である自分を受け入れ、魔界の王になることに協力してくれた
ひたむきでがんばりやな性格のリィエンに心惹かれる
戦いの中でお互いがお互いを大切な存在だと思い始める二人___

しかし、いくらお互い惹かれあっていたとしても、思いが通じ合っていたとしても
二人は魔物とパートナー(人間)

ウォンレイは大事な人であるリィエンを
いつ命を落とすともわからない魔物同士の戦いに巻き込まねばならない。
自分がいなければリィエンは傷つかないのに____

しかも、戦って王になったとしても・・・ウォンレイはいつか魔界に帰らなければならない。
二人はずっと一緒にはいられないのだ・・・・

でもね、それでも、二人は戦うんだよ・・・

ウォンレイはリィエンを、魔界の人すべてを守れる「守る王になるため」
リィエンはウォンレイの夢をかなえるため、
いつかウォンレイと離ればなれになる日がきても、その時まで
「ずっとそばにいて、一緒に戦うため」「彼をひとりぼっちにしないため」


愛だ・・・・

愛だねぇ・・・・・・・


気が付くと涙を流している私・・・・(笑)




うまく言葉が見つからないがこの物語は
ガッシュや清磨たちの心の成長の物語であるし、愛の物語でもあると思う

それはもちろん恋慕の情などの愛もあるが
親愛や友愛、絆など、もっともっと心の深いところで結びついた愛情

説明しようと思えば思うほど陳腐な言葉になってしまって、何と言っていいかわからないが


私はこの漫画を読んで、心を揺さぶられ、涙を流した。
この感情をこうして書かずにはいられないほどの感動を覚えた。

私はこの作品を語るに値しない人物だが
この作品はあなたの心に灯をともし、必ずや何か訴えかけてくるだろう


パートナーだとかそういう文字を見ると、真っ先にBLのことを考えてしまうのが私の脳なのに
ガッシュを読んでいる最中はBL妄想をする余裕もないほど作品に没頭してしまっていたのだから・・・・・




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